放課後、親友のが好きな人にするから待っててとか言われて教室での帰りを待っていた。
が告白をすると言った相手はテニス部の丸井ブン太。
ブン太とわたしは1年生の時同じクラスでで仲良くなった、親友みたいなもの。
だから友達に言いにくい相談とかをお互いしていた。
お互い信頼がある友達でわたしがブン太にだけに話した話しもブン太がわたしだけに話した話もあった。
だから誰も知らないような事もわたしは知っていたって位だからブン太の好きな人も知っていた。


ブン太の好きな人は
がブン太の事が好きだと聞いた時は嬉しくて思わずブン太の気持ちを言ってしまった。
最初は疑っていただけど最近信じるようになって、そして今日。
はわたしの言葉を信じてか、心が決まったのかブン太に告白すると言った。
、ちゃんと気持ち伝えるんだよ」 わたしが言うとは照れたように笑って言った。
「告白のあと一番にと話したいから待っててくれる?」
別に何も用事がない(あるとしたらドラマの再放送を見る事くらい)わたしはを待つ事にした。


を待っているだけのはずだったのに。
なのになんでわたしは今、仁王とキスをしているんだろう。


の帰りを待っている時間が暇だからって言って宿題をやる気分にもなれなくて
大好きな歌手の歌をウォークマンで聞きながら少し口ずさんでいたら仁王が教室に忘れ物を取りに来た。
そこまでは良かったんだ。
仁王は自分の机の中から教科書とかを取り出してわたしの前にやって何か言った。
だけどわたしはウォークマンで曲を聞いていたからあまり聞こえなくてとりあえず頷いたら、キスされた。
そこが間違えだったんだ。


唇が離れてすぐにウォークマンを取った。
「なにするの!?」
「『が好きやから、キスして良かと?』って言ったんよ。聞こえとらんかった?」
喉を鳴らして笑って言った仁王が、すごく憎たらしくて。でも、なんだか愛しくて。
「ウソが上手いね、詐欺師、仁王雅治クン。 だけどわたしは簡単に騙せないよ?」
「騙すわけじゃなかと。 本気での事を好いとるんやけどなあ。」


仁王はさっきの笑顔から急に真面目な顔になった。
一瞬、本気だと思ったけどこいつは詐欺師なんだ。
だから、こっちは仁王に本気になっちゃダメなんだ。
騙されて、終わるだけだから。
でも、


「もう1回言ってくれたら騙されてみようかな、詐欺師サン」
が好きやから、キスして良かと?」
「良いですよ、詐欺師サン」


そう言って目を瞑った瞬間、唇に温かいものが触れた。
さっきとは違う温かみが有って目を少し目を開いてみたら目が合った。
もしかして、ダメだと思っていても詐欺師の詐欺に騙されちゃうかもしれない。
もしかしたら、最初からわたしは騙されて居たのかもしれない、詐欺師仁王雅治に。
悔しいけど、仁王になら騙されても良いかな、なんて思っちゃうわたしも居た。




「ねぇ、仁王。 騙されても、良いの?」





、お前の事は騙してなんてなかとよ」

この人は詐欺師なんかじゃないのかも。
仁王の微笑みがあまりにも優しかったから、そんな事を思ってしまった。








詐欺師。







、悪いけど詐欺師の所為で約束破っちゃうかもしれない)     (06/02/05)





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