初めての彼氏と初めてのデート。目的地はないけれど、手を繋いで、一緒に歩いたり、話したり。想像していたデートとは違ったけど、あたしはツナと一緒に長い時間居れるだけで幸せで仕方が無くて。他愛の無い話で盛り上がって。ツナといるとあたしは常に笑顔でいられる。幸せな時間は刻々と過ぎていった。午後6時を回ったころ、「そろそろ暗くなったから帰ろう」とツナが言った。長い時間一緒に居たからあたしはちょっと、いや大分寂しかったけど、小さく頷いて帰ることにした。座っていたベンチから立ち上がって、あたしたちは手を繋いで、来た道を戻っていった。ツナの家の前に着いたとき、ここでお別れだーと思っていたのに、ツナの足は止まることなく進み続ける。「あれ?」とあたしが言うとツナは足を止めて「どうしたの?」と言った。あたしは「ここツナの家でしょ?」と言うとツナは笑顔で「のことが心配だから送ってく」と優しく言った。その優しい声にあたしは何も言えずに、ただ繋いでいる手を強く握りしめた。ツナの家とあたしの家は結構離れていて、遠回りすることになるのにツナは家まで送ってくれた。それだけなんだけど、あたしにとってはものすごく嬉しくて。繋いだ手を離したくなくなるくらいツナが愛おしく感じた。
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